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2006年9月

2006.09.04

署名集めのあきれた話

福岡市公式サイトの「市民の声」に、こんな話が書かれていた。
一部を引用する(青字)。

シンポジウムにおけるオリンピック招致賛成署名集めについて
18年7月受付
 私は,シンポジウム「女性の立場からオリンピックを考える」に行ったところ,受付において係員に対し「事前にはがきで申し込みをした者ですが」と申し上 げたところ,係員は「こちらにお名前をお願いします」とおっしゃいましたので,おっしゃるがまま記入済みの何名かと同じ要領で,氏名と行政区までの住所を 用紙に記入しました。
 ところが,氏名と住所を記入後,その用紙全体に目をやるとオリンピック招致賛成署名簿でした。私としては,他の催事等でも あるように,当然,会場整理目的で氏名等を記入させているものと思いましたが,よもや,これがオリンピック招致賛成署名簿であったことに,大変驚きであり ます。

(東区,30代,男性)

こんなことまでして賛成署名を集めていたとは。その結果が80万だか60万だかの福岡招致賛成署名だったのか。

これに対する市(市民局 オリンピック招致準備担当 オリンピック招致準備担当)の回答(一部引用:青字)

 しかしながら当日の受付窓口では、シンポジウムの受付と、署名受付を同時に行っており、また、受付に当たっていた者の中には、当日のみ手伝いに来ていた者も多くいたため、受付で混乱が生じ、ご指摘のようなことが起こったのではないかと考えられます。
 不手際をお詫び申し上げますとともに、今後このように誤解を招くようなことがないよう、受付けの方法等、十分に検討いたしますので、ご理解いただきますようお願いいたします。

シンポジウムくらいでこんな混乱が起きるようでは、オリンピック開催したらどうなることやら。やっぱり落選してよかったんじゃ?

この「女性の立場からオリンピックを考える」シンポジウムは、「考える」と銘打っていたが、実際はオリンピック招致決起大会だったようだ。最後に拳を挙げて「ガンバロー」だったとか。
以上は「寄せられた市民の声」--「文化・スポーツ」に掲載されている。

ここで、ちょっと不審なことに気づいた。
「女性の立場からオリンピックを考える」シンポジウムは、
福岡・九州オリンピック招致推進委員会とその構成団体である福岡オリンピックを支援する女性の会の共催により開催
したのだそうだ。

つまり、市の主催ではない。
なのに、なんで市の公式サイトで市民局が「不手際をお詫び」したり「今後十分検討」したりするのだろう?

福岡・九州オリンピック招致推進委員会は、福岡市長・福岡県知事・北九州市長が副会長を務め、九州・山口経済連合会会長が会長となった官民の組織である。
しかし、「福岡市」の一組織ではない。

招致推進委員会と市の関係はどうなっているのか?

経費は(市のお金と)きちんと分けられているのだろうか。

招致推進委員会と下部組織共催のイベントについて「市民局が謝っちゃう」くらいだから、お金についてもかなりいい加減なんでは? と私は勘ぐってしまう。

福岡オリンピック招致のTVCMが流れた際に、招致推進委員会は「CMは寄付金で作った。税金はまったく使っていない」と弁明していた。

では、国内候補選考当日に東京に行っていた推進委員会の人たちの旅費はどうだろう。
市長・市幹部・市職員は市の金で出張し、他のメンバーは自腹?

招致推進委員会の活動の何に対して市の金が使われたのか、福岡市と同委員会は市民にはっきり示すべきだ。

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2006.09.03

福岡vs東京に妙な思い入れ(続)--姜尚中氏、石山修武氏

福岡と東京のオリンピック招致レースで、福岡を応援した姜尚中氏と石山修武氏。

姜尚中氏…東京を「金持ち」と批判
石山修武氏…「日本中の村が福岡を支援してくれたら闘える」「格差社会打破」
石山氏のサイト「世田谷村日記 210、278」を参照)

私はどうにも首をひねってしまう。
金持ちとか村とか格差社会とかは、福岡でオリンピックを開催することと関係ないじゃない。
福岡市は「非・金持ち」「弱者」「村」の代表? なんでそーなるの。

福岡市は東京都の9分の1(人口・財政規模)だけれど、「村」(人口数千人)は福岡市の500分の1以下だ。明らかに福岡市は村より東京都に近い「都市」である。弱者や村の代表と見るのはいかにも無理無理であろう。

姜氏、石山氏に共通するのは、「反中央」「反東京(反石原)」が先立っていることである。
であれば、素直に東京オリンピックに反対すればよいだろう。福岡を持ち出したりせずに。(お二人とも東京都民だよねー。回りくどいやり方だな)

※東京の五輪開催への批判は、ほぼそのまま福岡にも当てはまる。開発目的の税金投入であることは福岡も東京も変わりがない。

福岡でオリンピックをやったところで、弱者や「全国の村」の助けになるわけでもない。むしろ、市の財政悪化→市民負担増、生活支援の削減で、低所得層が打撃を受けるだけだ。

金持ち批判、格差社会批判と、一見リベラルな言説を言っているけれども、「大イベントやって税金もぎとる」というバブル時代そのままの手法を後押ししたにすぎなかった。

姜氏の余所での話には共感するところもあるが、今回ばかりはいただけなかったなあと思う。

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2006.09.02

「福岡vs東京」に妙な思い入れ

オリンピック招致選考レース、福岡vs東京 に、「象徴的な構図」を描いて思い入れをしているのが目についた。

代表的なのを挙げてみる。

・地方vs中央(地方分権か否か)

これは麻生福岡県知事がよく言っていた(山崎福岡市長も)。
しかし、東京都だって地方自治体なんだから、この構図はおかしい。
普通、地方対中央というのは、地方自治体と政府(総務省とか)を対置させるもの。福岡市と東京都は、地方都市と首都、とは言えるけれど、地方分権にYesかNoか、という話ではあるまい。

・地方vs東京

これは事実関係として間違いではないが、次のように見るのはどうなのか。

東京への一極集中批判
「金持ち(東京のこと)」批判(姜尚中氏)*1
日本中の村は福岡を支援(石山修武氏)*2
福岡は格差社会打破を提案(石山修武氏)*3

いずれも福岡支持者から出たものだが、自身の思い入れを福岡vs東京にかこつけているんじゃないのか、と思う。

東京への一極集中批判は、福岡は九州の東京、ミニ東京であることを棚に上げている。九州各地を訪ねると、九州では福岡一人勝ちか、と感じることが多い(そんなにあちこち行っているわけではないが)。

福岡招致賛成者のブログ(中国「風」大地)に次のような批判コメントが書かれていた。(青字:引用)

「福岡の一極集中」
これは麻生外相も、大都市(福岡含む)とその他との格差が広がっていることが問題、という趣旨の発言をされていました。今回の構図は「首都対地方」の構図ではなく、「東京対ミニ東京」勝ち組が自都市の再開発を目指し、五輪を利用して国税分取り合戦をしていると考えます。

(近郊住人さん)

全く同感。
(このコメントは消されてしまうかもしれないので引用した)
福岡オリンピック構想は、九州における福岡一極集中を進めるものであり、さらにあの計画は福岡市の中でも天神一極集中をもくろむプランだった(オリンピック後の都市開発で)。

東京一極集中は良くないからと言って結果的に福岡一極集中を支持するのは「同じ穴のムジナ」ではないか。そもそもオリンピックのような大イベントを招致することが「一極集中排除」になるわけない、と思う。

(注)
*1…姜尚中氏は福岡側のプレゼンで「金持ちによる金持ちのためのオリンピックで世界に勝てますか?」と東京を批判。
*2…石山修武氏のサイト(「世田谷村日記 210」)より。
*3…石山修武氏のサイト(「二〇一六年オリンピック招致競争 8/28」)より。
下記引用。

 格差社会への具体的提案としての性格は福岡のプロポーザルの基本の一つである。(「世田谷村日記 278」も同じ)

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