署名集めのあきれた話
福岡市公式サイトの「市民の声」に、こんな話が書かれていた。
一部を引用する(青字)。
シンポジウムにおけるオリンピック招致賛成署名集めについて
18年7月受付
私は,シンポジウム「女性の立場からオリンピックを考える」に行ったところ,受付において係員に対し「事前にはがきで申し込みをした者ですが」と申し上 げたところ,係員は「こちらにお名前をお願いします」とおっしゃいましたので,おっしゃるがまま記入済みの何名かと同じ要領で,氏名と行政区までの住所を 用紙に記入しました。
ところが,氏名と住所を記入後,その用紙全体に目をやるとオリンピック招致賛成署名簿でした。私としては,他の催事等でも あるように,当然,会場整理目的で氏名等を記入させているものと思いましたが,よもや,これがオリンピック招致賛成署名簿であったことに,大変驚きであり ます。
(東区,30代,男性)
こんなことまでして賛成署名を集めていたとは。その結果が80万だか60万だかの福岡招致賛成署名だったのか。
これに対する市(市民局 オリンピック招致準備担当 オリンピック招致準備担当)の回答(一部引用:青字)
しかしながら当日の受付窓口では、シンポジウムの受付と、署名受付を同時に行っており、また、受付に当たっていた者の中には、当日のみ手伝いに来ていた者も多くいたため、受付で混乱が生じ、ご指摘のようなことが起こったのではないかと考えられます。
不手際をお詫び申し上げますとともに、今後このように誤解を招くようなことがないよう、受付けの方法等、十分に検討いたしますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
シンポジウムくらいでこんな混乱が起きるようでは、オリンピック開催したらどうなることやら。やっぱり落選してよかったんじゃ?
この「女性の立場からオリンピックを考える」シンポジウムは、「考える」と銘打っていたが、実際はオリンピック招致決起大会だったようだ。最後に拳を挙げて「ガンバロー」だったとか。
以上は「寄せられた市民の声」--「文化・スポーツ」に掲載されている。
ここで、ちょっと不審なことに気づいた。
「女性の立場からオリンピックを考える」シンポジウムは、
福岡・九州オリンピック招致推進委員会とその構成団体である福岡オリンピックを支援する女性の会の共催により開催
したのだそうだ。
つまり、市の主催ではない。
なのに、なんで市の公式サイトで市民局が「不手際をお詫び」したり「今後十分検討」したりするのだろう?
福岡・九州オリンピック招致推進委員会は、福岡市長・福岡県知事・北九州市長が副会長を務め、九州・山口経済連合会会長が会長となった官民の組織である。
しかし、「福岡市」の一組織ではない。
招致推進委員会と市の関係はどうなっているのか?
経費は(市のお金と)きちんと分けられているのだろうか。
招致推進委員会と下部組織共催のイベントについて「市民局が謝っちゃう」くらいだから、お金についてもかなりいい加減なんでは? と私は勘ぐってしまう。
福岡オリンピック招致のTVCMが流れた際に、招致推進委員会は「CMは寄付金で作った。税金はまったく使っていない」と弁明していた。
では、国内候補選考当日に東京に行っていた推進委員会の人たちの旅費はどうだろう。
市長・市幹部・市職員は市の金で出張し、他のメンバーは自腹?
招致推進委員会の活動の何に対して市の金が使われたのか、福岡市と同委員会は市民にはっきり示すべきだ。
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