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2010.06.02

子ども手当・支給開始

昨日から子ども手当の支給が始まった。

マスメディアの報道は、案の定、こんな↓論調。

今年度の子ども手当は2兆円余 → 財源が心配だ。赤字国債出してるのに。 → 将来にツケを残す …

なるほどそれは大いに心配。
では、こちらはどうなのか。

年少扶養控除 → 8,000億円
児童手当 → 1兆160億円(※国・地方・事業所の拠出合計)

政権交代前はこれだけ個人(世帯)に給付もしくは減税されていたのだが。

この金に関しては心配じゃなかったのか?

民主党のマニフェスト(2009年)では年少扶養控除と配偶者控除を廃止する方針であるが、民主党が世論の反発にヘタレて廃止しなければ、ますます「財源が」「赤字が」「借金が」と言うのだろう(マスメディアは)。

しかし、扶養控除や配偶者控除を廃止すれば、今度は「増税だ」「庶民いじめだ」と言うであろう。

どっちにしたって文句を言われるのである。
文句を言われたくなければ何も変えない(子ども手当を出さない。控除を廃止しない)のが良いのかというと、それなら自民党と同じである。

その自民党だって、保育料無料化を言っているのだから、以前より支出を増やすことにはなる(児童手当も充実するらしい)。
公明党は児童手当に熱心である。
社民党・共産党は児童手当増額や対象年齢拡大を訴えている(いた)。
みんなの党は一人月額2〜3万円の子育て手当を出すと公約に書いている。

おおかたの政党が子どもに関する支出を増やすと言っているのは間違いない。
しかるに、子ども手当だけが「借金が」「赤字が」と言われるのは面白いことである。
税控除(減税)や地味な児童手当だと借金が気にならんのかね。控除の1万円も手当の1万円も同じだろうに。

橋下知事が「子ども手当は受け取るが、赤字国債発行して現金支給はおかしい」と発言していた。
彼が手当を受け取るのは結構なことだと思う。親手当じゃなく、子どもへの手当なんだから。
だけど、橋下さんはこれまで扶養控除による減税がどれだけあったのか、計算してみれば?

何度も書くが、高所得者は年間15万円ほどの減税になるのだ(子ども一人あたり)(注)。
しかも、子ども手当は15歳(中学生)までだけれど、扶養控除は高校生以降増え、23歳過ぎても子どもの収入が少なければずっと続くのである(障害や病気などがなくても)。
橋下さんは子ども手当に所得制限すべきとも言っていたが、所得制限どころか、高所得者ほど減税の多い「逆所得制限」みたいな扶養控除は批判しないのか。
(注)今年度子ども手当は156,000円。年少扶養控除は最高税率の高所得者なら152,000円(+住民税の控除)。

これまで国は借金を増やしてきたが、その間も高所得者に有利な減税をしてきた。
所得税の控除を増やし、額も多くしたことで、所得税収入が落ち込んだのである。
控除も「国の赤字増やし」の一翼を担ってきたことを無視すべきではない(他に、累進税率の緩和、分離課税なんかもあるが)。
「借金が」「赤字国債が」と心配するのは構わないが、ならば子ども手当を潰すか、でなきゃ消費税上げる! という選択肢だけの話にしてはならない。マスメディアは意図的にこれしか出していない気がしてしょうがない。

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