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2010.08.27

保育所増設・整備の「仮想敵」

待機児童が大勢いる(現在、全国で2万5000人を超える)。
しかし、保育所の増設はなかなか進まない。

いったい何が保育所増設・整備を阻んでいるのか?
保育所増設の「敵」として、次のような説がある。

(1)規制
→国の認可基準が厳しいから新規参入できず、保育所が増えんのだ。

(2)既得権者たち
→認可保育所で働く職員(公務員保育士)、認可私立保育所の経営者。
 (1)の規制を守れと言う。公務員は好待遇を守りたがるため認可公立保育所は高コストになり保育園増設ができない。認可私立保育所は補助金をもらって規制に守られてるのがラクだから。

(3)子ども手当
→巨額のカネをバラまくものだから保育所に予算が回ってこない。

(4)財務省
→日本は財政危機だ歳出削減せねばギリシャになるぞ保育に出すカネないぞ。

(5)増税をいやがる有権者
→とにかく負担増はイヤ。小さな政府を掲げる政党支持。

  *  *  *

(1)と(2)の説はセットになっている。
(3)説は昨年から出てきた。「児童手当と年少扶養控除にバラまくから保育所が増えないのだ」説はほとんどなかったから、出る杭は打たれるというか目立つと叩かれるってことね。

私は、(1)(2)(3)説は支持しない。

保育は人(子ども)を預かり、生活の場所でおこなうことだから、オートメ化とか海外に移転して安くするとかいったコストカット、効率化はできない。一定以上の質の保育所を増やすには税金投入を増やすしかないじゃないかと。(1)(2)(3)は「こっちを削ってあっちに持っていけば増える」式の発想なんだけれど、それで起きるマイナスも大きいと思う。
実際問題として、(1)(2)(3)を撃退したところで、どれほど保育所増設が進むのかと疑問である。事実認識として間違っているところもあるし。

ところで、もう1つ、敵が考えられるのではないかと。

(6)保育所運営費の一般財源化と地方分権推進
→保育の予算を「地方で好きに使って良い」地方交付税にする。保育所不足の大都市部は地方交付税をあまり多く受けていないので、国からの保育費が減ることに…。(保育所が足りている地方は保育所の充実でなく他のことに使ってしまうかもしれない)

参照:「ドラマ「JIN-仁」と保育所予算の問題」(PDF)慶応義塾大学経済学部教授 駒村康平

とかく、マスコミが大きく取り上げたものが「敵」になってしまうけど(財務省とか官僚とかいうのもその一種だが)、それだけで考えないほうがいいよなあ。

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