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2011.03.08

専業主婦の年金(第3号制度)の不公平

専業主婦の年金問題(届出忘れの救済策)で厚生労働大臣が槍玉に上がっている。

しかし、この問題は第3号制度がそもそも不公平であることが根本にあり、今回はその不公平性が露呈しただけではないかと思う。

今、この話をじっくり書く時間の余裕がないので、以前にある人に宛てて書いたメールから抜粋した文を載せる。

あるブログのコメント欄に「配偶者控除もだが年金の第3号制度は専業主婦優遇がすごい」と書いたところ、私に「第3号は優遇とはいえない」というメールが来た。

その意見に対して書いた返事は以下(一部、文言修正あり):

------------------------------------------------

「3号が優遇されてるわけではありません」という考え方があるのは存じております。
(「第3号制度は不公平ではない」という主張は本で読みました)

それは、

「第2号+第3号(専業主婦)の夫婦」と
「第2号同士の共働き夫婦」、「第2号の単身者」とを比較したとき、

世帯(夫婦の)総収入が同じであれば、負担・給付は同じ

という意味だと認識しています。

以下、私の考えを書きます。

(1)第1号が絡むケース

第1号が絡むケースと比較すれば、公平とは言えなくなります。

専業主婦(夫)の配偶者が第1号の場合、専業主婦の分の保険料を納付しないと、未納分は給付額に反映されません
※(世帯で2人分の保険料を納付しないといけない)
※未納期間が長いと無年金、免除措置をすれば減額給付。
第1号単身者も同様で、実態として納付しなければ受給できないor減額です。

実態として納付しなくても基礎年金受給できる第3号が、実態として納付しないと受給できない第1号より「優遇されている」ことは事実であろうと思います。

(2)遺族厚生年金、夫が先に死亡のケース

老齢になり厚生年金を受給している夫婦で、夫が死亡したとき

●妻第3号(夫第2号)
夫の遺族厚生年金 + 基礎年金

●妻第2号(夫第2号)
夫の遺族厚生年金と自分の厚生年金との差額 + 自分の厚生年金 + 基礎年金

(平成19年4月より適用)

共働きで妻より夫の厚生年金が多い場合、「夫の遺族厚生年金」の金額と同じ額を、基礎年金と共に受給することになります。
遺族厚生年金は報酬比例の年金額の4分の3ですので、報酬比例年金額が多いほうが受給額も多いわけです。

「夫第2号+妻第3号」の世帯総収入=「夫第2号+妻第2号」の世帯総収入

の場合、妻第3号は収入ゼロと考えますから、専業主婦の夫のほうが共働きの夫よりも高収入です。
ですから、

第3号妻が受給する遺族厚生年金>共働き妻が受給する遺族厚生年金

になります。

平均寿命は女性のほうが長く、結婚年齢は妻が年下のことが多いですから、夫が亡くなって妻単独で年金受給する人は多く、その期間も結構長いでしょう。

その状態になると「世帯で考えれば、第2号+第3号、第2号共働き は公平」とは言えなくなるのではないでしょうか。
第2号共働きの場合も、夫が先に亡くなると夫の収入が高かった世帯のほうが遺族厚生年金が多く、世帯収入が同一ならば夫婦の収入格差が大きいほうが得であると言えます。

※この件は次のサイト等を参照しています。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~sharou/joseinoikikatatonenkin.htm
(「夫が亡くなったときの遺族厚生年金制度の見直し」の項)

年齢による調整や加算措置などは省略しています。
事実関係に誤認がありましたらご教示ください。

  *  *  *

第3号の問題は、専業主婦のみ優遇、というわけでなく、「勤め人+専業主婦(夫)」のライフスタイルが優遇されているということです。
年金(厚生、共済)制度は当初「夫が妻を養い、そのスタイルを生涯続ける」を標準とし、正社員同士の共働きや離婚は想定外だったであろうと認識しています。
その後社会が変化したのに、その思想を続けていることに問題があると思っています。

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「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

1号と2号の差は、専業主婦がいるかどうかに関係ありません。
1号の独身者と2号の独身者を比べても、1号は基礎年金しかなく、2号は2階部分がもらえます。
1号の夫婦世帯と2号の共働き世帯を比較しても、同様の差が生じます。
この差は、主に2号には事業主負担があることからきています。
「女性が長生きするから」という問題は、独身男性と独身女性を比較しても、同じ問題が起きます。
これも専業主婦がいるかどうかが、主要な問題ではありません。

投稿: ゆうくんパパ | 2011.03.10 19時29分

>ゆうくんパパさん

お久しぶりです。

私は、同じ「専業主婦」であっても、夫が1号なら保険料(本人分)を納めないと受給できず、夫が2号なら保険料(本人分)を納めなくても基礎年金受給できることを言っています。

1号と2号の差(比例報酬部分=上乗せ部分の有無)のことをここで問題にしているのではありません。

>「女性が長生きするから」という問題は<

女性が長生きすることなど問題にしておりません。
遺族厚生年金においては、
「世帯収入が同じなら「2号+3号夫婦」と「2号共働き夫婦」の納付と受給が同じ」
の関係が崩れることを言っています。

「女性が長生き」のくだりは、遺族厚生年金を女性が受け取るケースは、ごく希な例外的なことではない、という説明にすぎません。
独身男性と独身女性は遺族厚生年金を受け取りません。配偶者がいないのですから。
遺族厚生年金を受け取らない人に、遺族厚生年金の問題は起きようがありません。

投稿: kiriko | 2011.03.10 21時12分

すいません。わたし、なにもわかってない奴なんですけど、最初から、なんで勤め人の夫(または妻)が、無業の妻(または夫)の国民年金分を、それと特定して負担して、保険料を納めるようにしなかったんですかね。
 年金権は個人にあるとして、基礎年金分の支払いを誰かが負担するべきとすれば、収入のある夫(または妻)が、お前の分も払うよと、厚生年金とは別に負担すればいいのではないの? 
 それとも勤め人の妻(または夫)の1階部分の支払いを、(家事専業者がいる労働力の方が生産性が上がる、等の理由で)、夫(または妻)を雇用している事業者が負担する、って制度設計になっているんですか?

 配偶者の一方が他方の年金の保険料支払いを肩代わりで負担する制度だと、離婚の時に財産分与から減額されるかな。まあ、それでも変ではないですね。
 

投稿: kuroneko | 2011.03.12 17時43分

>kuronekoさん

>最初から、なんで勤め人の夫(または妻)が、無業の妻(または夫)の国民年金分を、それと特定して負担して、保険料を納めるようにしなかったんですかね。<

始めはそうだったんですよ。
「第3号」創設以前、勤め人の妻(専業主婦)は任意加入で保険料を納め、年金を受け取る制度でした。この時は第1号(自営業等)の専業主婦と不公平はなかったのです。

ところが、「任意」加入でしたから加入しない妻が結構いました(妻の保険料を払いたがらない夫が結構いた、とも言える)。
その夫婦が熟年離婚すると、妻は無年金になってしまいます。無年金を防ぐために第3号が創設されました。
その際、「勤め人の妻(専業主婦)は自ら保険料を納めなくても基礎年金を受け取れるようにする」制度にしてしまったのです。

>それとも勤め人の妻(または夫)の1階部分の支払いを、(家事専業者がいる労働力の方が生産性が上がる、等の理由で)、夫(または妻)を雇用している事業者が負担する、って制度設計になっているんですか?<

実際に負担しているのは、雇用主(企業や役所)と第2号の人全体です。夫の勤め先と、そこで働く社員(共働きも独身者も)とで、専業主婦分を負担しているということですね。

なんでそんな制度になったかというと、
企業が従業員の福祉を丸抱えする「会社福祉主義」と、妻は家庭に入って夫に扶養されればよいという考え方が強かったからだと思います。
第3号制度は20数年前に創設されましたけど、当時の保守政権と対抗勢力の労働組合(社会党)の考えが一致したのでしょう。労組も専業主婦を扶養している安定正社員中心でしたから。

投稿: kiriko | 2011.03.13 01時15分

1号(自営業+専業主婦)の人も3号と同じような感じならばまだしも、こうやって見ると不公平感が否めないですね。
ましてや今の時代共稼ぎじゃないと家計が大変なのに。
年金をもらっている世代と時代は変わっているのだから、3号制度は廃止してほしいですねー。
高卒から15年年金払っている物としては。

あと、国の基本家族が古すぎ気もします。

投稿: ひるがみ | 2011.06.17 09時17分

ひるがみさん コメントありがとうございます。

>あと、国の基本家族が古すぎ気もします。

おっしゃる通りだと思います。

今の年金制度は、戦後の高度成長期の家族像(結婚率が高い、男性の正社員率が高く妻が専業主婦で余裕を持って暮らせる、若い世代が多い)を元に設計されています。
もうそんな時代じゃないんで、基本理念を変えて、個人単位の制度を考えるしかないと思いますね。結婚するとかしないとか、どんな就労形態かに関わらず、公平にしてほしいです。

投稿: kiriko | 2011.06.22 01時38分

ずいぶん古い記事にコメントすることになりますが、「3号 不公平」で検索をかけると上位に出てくるページで読む人も多そうということで指摘させていただきます。
(1)一号と比べて不公平という意見。
2号、3号が属する厚生年金は収入に比例した保険料になっています。収入のない3号は保険料なしで理屈に合っています。これに対して一号の国民年金は一人当たり定額の保険料というシステムです。これは創設時に自営業の所得把握が困難でやむなくとった方式です。3号の廃止より、自営業の所得定義と把握を厳正にして国民年金も所得比例を目指すべきです。
(2)遺族厚生年金の問題
これは、夫婦の厚生年金に差がある場合に、その差により遺族厚生年金が変わるという話に過ぎず、第3号被保険者に特に関係した話ではありません。3号否定論者が、全期間夫婦同じ収入の共働き家庭と全期間専業主婦という特別な例を恣意的に用いているだけで、振り回されないようにしてください。
(3)3号創設以前との比較
3号創設と同時に本人(2号)の支給額の大幅減額ということをやっています。一人に支給していたものを夫婦二人に分けて支給するようにしたとみなせます。目的は、妻個人の年金を与えること、および妻が任意加入している世帯の年金が多くなりすぎないようにするためでした。
(4)妻が家庭に入るという考え方が強かった?
厚生年金は経済単位である世帯を単位に設計されています。世帯単位か個人単位かという意見の違いはあり得るでしょうが、専業主婦を前提としているなどということは関係ありません。

投稿: cedar | 2014.07.04 18時00分

cedarさん

コメントありがとうございます。

(1)について。
3号問題と、1号を所得比例にすることとは別問題ではないかと思います。
cedarさんは「1号も所得比例にし、収入のない1号は3号と同様に保険料なしで受給できる(減額無しで)ようにすべき」というお考えでしょうか。
保険料と支給額、税投入のバランスが難しそうですが。

(2)遺族年金について。
私は
>第2号共働きの場合も、夫が先に亡くなると夫の
>収入が高かった世帯のほうが遺族厚生年金が多く、
>世帯収入が同一ならば夫婦の収入格差が大きいほ
>うが得であると言えます。

と書きました。
ずっと専業主婦VSずっと共働き(夫婦同収入)の話に特化しているわけではありません。

(3)について。
2号の保険料を引き下げ(企業負担額も同時に下がる)、3号は1号相当で納付するのが良いのではないかと思います。

(4)について。
厚生年金は世帯単位、というお話ですが、働き方・ライフスタイルが多様化し、一人の人でも変化することが増えてきた現在、厚生・共済年金を世帯単位で続けるのでは歪みが大きいのではないか、というのが私の問題意識です。

投稿: kiriko | 2014.07.05 00時21分

素早いご回答恐れ入ります。
(1)について
3号制度:所得比例年金という理想にのっとった制度である
1号:技術的な問題でやむを得なく定額保険料になっている。
この両者を比較して不公平だとおっしゃっているわけですよね。是正するためにはたとえば3号を1号にするのか、1号も所得比例年金にするのかという選択になります。私は後者であるべきだと言っています。別な話ではありません。
(2)それではなぜ”3号が優遇されている”という根拠に使ってているのでしょうか。ここでの要件は3号であることではなく厚生年金(報酬比例分)を受給していないということです。3号が1号になってもこの話は全く変わりません。
(3)お説のようにした場合次のような事が起こります。平均標準月額が40万円の夫+専業主婦の世帯と平均標準報酬月額がともに20万円の共働き世帯を比較します。両世帯は支給年金額の夫婦合計額は等しくなります。ところが保険料を考えると専業主婦世帯の方が専業主婦の国民年金保険料分を多く支払うことになります(現在の制度では保険料の夫婦合計額も両世帯で等しくなっている)。これは不公平ではないのですか?
(4)世帯か個人かというのは両方考え方があると思うのでここで議論するつもりはありません。留意して頂きたいのは、3号制度というのは年金を世帯から個人に移す動きと言えることです。3号制度と平成19年から導入された離婚時の厚生年金の分割制度により、世帯で扱われるのは結婚中だけであり、離婚すれば個人に年金が帰属するようになっています。

投稿: cedar | 2014.07.05 10時05分

cedarさん

1号の所得比例年金化は、大がかりな(抜本的な)制度変更になろうかと思います。そういう考え方もあるでしょう。

そこで課題になるのは、2号は企業が折半して負担しているが、企業に雇用されない自営等1号の保険料負担をどうするかです。同収入で本人負担を同じにすると、1号は2号と同じ保険料で受給額が少なくなり、受給額を同一にすれば1号は2号の2倍保険料を払うことになります。
収入-保険料-受給額の関係を1号・2号で同じにするなら、1号へは企業負担分を税金から出す方法が考えられます。

ただ、その方式では税金(所得税・消費税)の大幅なアップが必要になるのではないでしょうか。
高齢化率が当面高くなるばかりの現状で、この方法は現役世代に大変な負担を強いるのではと思います。増税を消費税で行えば、低所得の現役世代も高齢者も共に厳しい負担になります。

ところで、cedarさんは「3号は1号と比較したら優遇されている」こと自体はお認めになっているわけですね。当エントリ記事の主旨(3号は1号と比較すれば優遇)に反対ではないのですね。

投稿: kiriko | 2014.07.05 16時50分

遺族年金についてですが、これは

「世帯(夫婦の)総収入が同じであれば、負担・給付は同じ」
というルールが、遺族年金では貫かれない、という話です。

終身にわたって貫かれるルールではないのに、それを絶対視する必要があるのかという疑問です。
※なお、私は遺族年金を廃止せよと主張しているのではありません。

したがって、(3)についても、「世帯合計で保険料-受給額関係が同じ状態を公平とする」というルールを前提にしません。
公的年金制度は負担と受給が対応してはいますが、高収入より低収入の人に手厚くする再分配要素もあります。1人で40万円/月稼ぐ人は20万円の人より高所得層です。高収入の人が保険料負担が多くなるのは不公平ではない、という考え方もあっていいと思います。

さらに、現状で3号は無収入専業主婦(夫)だけでなく、パート等で働く人が多くなっていることも、「夫婦の総収入が同じなら…」を実態として崩しています。概ね130万円までの収入をゼロとして「同じだ→公平だ」と言っているわけです。これは頷けないです。

私は3号の要件を「2号に扶養される配偶者で低収入」でなく「育児期などの期間で低・無収入。配偶者の有無や就労形態問わず」にしたら良いと思っています(3号という名称でなくて良いのですが)。
現在、2号の人は育休中が3号状態ですが、配偶者が1号でも2号でも、配偶者がいない母子・父子家庭でも適用されるわけで、これを全ての育児期の人に拡大するのが良いのではないかと。

投稿: kiriko | 2014.07.05 18時18分

kirikoさん
コメントが2つに分かれているので、こちらも2つに分けます。
>cedarさんは「3号は1号と比較したら優遇されている」こ>と自体はお認めになっているわけですね
いいえとんでもありません。3号を問題にしていらっしゃるので、そうならこういう考え方はありませんかと意見を述べているつもりです。私の考えは、1号が属する国民年金と3号が属する厚生年金は仕組みが全く違うので、1号と3号を比較すること自体が不適切というものです。また、2号、3号は厚生年金の中で閉じてつじつまを合わせているので、部外者(1号)が不公平といえる筋合いはないとも思います。もし1号が自分の置かれている立場に不条理を感じるのであれば、3号についてうじうじ不満をいうのではなく、国民年金という制度に問題があることに気付いてほしいと思います。
>1号の所得比例年金化は、大がかりな(抜本的な)制度変
>更になろうかと思います。
その通りですが、その前に困難な問題であります。[1]自営業者の所得の定義,[2]その所得の正確な把握が難しい。特に[1]はタフな問題らしく、それ故に年金一元化の可能性に否定的な学者さんもいます。一方、1号のうち自営業者は実は数%に過ぎず、ほとんどが非正規等の厚生年金適用外の被用者、厚生年金の適用逃れをしている企業の被用者なのです。このような人たちを厚生年金に収容していくことは可能です。ご承知かと思いますが平成28年10月より厚生年金の適用基準が拡大されます。さらにその3年後にも見直しが予定されています。実際の施策はしばらくはこのように国民年金から人を少しづつ人を引きはがし、厚生年金の方に移すというように進むのだと思います。

投稿: cedar | 2014.07.06 11時02分

>終身にわたって貫かれるルールではないのに、それを絶対
>視する必要があるのかという疑問です。
"第3号妻が受給する遺族厚生年金>共働き妻が受給する遺族厚生年金"だから不公平という趣旨だと理解し、不適切と指摘しました。違うというのであればそれ良いです。
>「世帯合計で保険料-受給額関係が同じ状態を公平とする」というルールを前提にしません。
それではkirikoさんはどういう状態を公平と考えるのでしょうか。一人で40万円を得て二人生活するのと、二人で40万円を得て二人で生活するのと、どうして前者がペナルティを受けなければならないのか変です。不公平を問題にしながら反対の不公平を容認するのは理解できません。
>概ね130万円までの収入をゼロとして「同じだ→公平だ」と言っているわけです。
事務処理上どこかにゼロとみなす基準を置かなければならないのはご理解いただけますよね。すると130万円(これは健康保険の被扶養者の認定基準からきています)が多いか少ないかという問題になります。議論の余地はあります。また厚生年金の加入基準が関係した問題です。前述のとおり加入基準を拡大していくことで、この問題は縮小していきます。
>「育児期などの期間で低・無収入。配偶者の有無や就労形態問わず」
3号制度は子育てのためにあるのではありません。これこそ別の問題です。
>配偶者がいない母子・父子家庭でも
念のためですが育休中の厚生年金保険料は免除されかつ保険料を納めたものとして扱われます。

議論の途中で違う話が出てくるようになりました。そもそも私が「所得比例年金」などを持ち出したのが始まりかもわかりません。議論がエンドレスになりそうなのでこれで止めたいと思います。

投稿: cedar | 2014.07.06 11時48分

cedarさん

私は「自分が1号の立場だから3号に不満を言っている」のではありません。最初から制度について意見を述べています。

専業主婦(夫)は、自身が企業に雇用されているのではなく無業で家事等に専念する状態です。
その専業主婦(夫)を年金制度でどう位置づけするのが良いか、という制度に関して私の意見を書いています。

記事の冒頭で
>専業主婦の年金問題(届出忘れの救済策)で厚生労働大臣が槍玉に上がっている。<

とあるのは、いわゆる「運用3号問題」のことです。
配偶者の仕事が変わり、2号から1号になった。その妻(夫)で3号だった人は届出をして1号として保険料を納付しなければいけないが、届出を忘れて納付もせず、未納になってしまった。この未納期間をどう対処するかという問題でした。

本人の状態(家事専業であるとか)は変わらないのに、配偶者の仕事が変わることで、保険料納付義務があったり免除だったりする。それは公的年金制度として問題ではないか(届出忘れが悪い、という話だけでなくて)、というのが私の考えです。

それで、1号が絡む場合に「同じ専業主婦状態」でありながら不公平が生じると書いたのでした。
「制度が違うのだから1号と3号を比較するのは不適切」とおっしゃいますが、その制度自体を問題にしているのです。

よく言われる「3号問題の論議」とは制度をどうするかという話であって、1号の人が3号ズルいと文句を垂れているのではありません(中には単に3号の主婦を叩いているだけの話もありますが、そのようなのは検討に値しません)。

投稿: kiriko | 2014.07.06 15時44分

厚生年金の適用拡大は私も賛成です。
おっしゃる通り、現在の1号に自営業者は少なく、多くが非正規等の被雇用者です。

その厚生年金適用拡大に反対するのが、非正規を多く雇用する企業と、第3号の非正規労働の主婦であることはご存知かと思います。

私が3号制度を問題視するのはこのことも大きいです。雇用されて働いていながら、約130万円以内に抑えて扶養から抜けないほうが得(保険料を払わずに済むから)。この制度が厚生年金適用拡大を阻み、非正規労働者の待遇改善の足を引っ張っている面もあると思います(3号制度だけが、ではないにしても)。

投稿: kiriko | 2014.07.06 16時06分

>3号制度は子育てのためにあるのではありません。<

その通りですね。
うっかり「3号の要件を」などと書いてしまったので誤解されてしまったようです。私は3号を育児期のための制度に改変して存続させるべきと考えてはいません。

「3号のような状態」=保険料免除し、受給額を減らさない
という意味です。

3号制度擁護意見の中に「育児のため仕事ができない主婦(夫)の負担を軽減すべきだから」というのがあります。
育児支援は年金とは別の制度(手当、保育サービス等)で行うのが基本だと考えますが、現在、2号の育休中は保険料免除(かつ、納付とみなされる)されており、これはこれで2号以外にも広げれば良いのではないだろうか、と。

投稿: kiriko | 2014.07.06 16時28分

●「公平」について

>不公平を問題にしながら反対の不公平を容認するのは理解できません。<

何をもって公平とするのか、考え方の違いです。

・世帯での公平性
・個人での公平性

は両立しないことがあります。
私は「世帯で公平にすべき」と主張していません。

>一人で40万円を得て二人生活するのと、二人で40万円を得て二人で生活するのと、どうして前者がペナルティを受けなければならないのか変です。<

「ペナルティ」という捉え方には疑問がありますが、保険料が高くなる、という意味ですね。

2号が1人で40万円稼いで2人で生活→実際に雇用されて厚生年金加入しているのは1人
2号が2人で計40万円稼いで2人で生活→実際に雇用されて厚生年金加入しているのは2人

「会員が1人の場合と2人の場合のサービス」に違いがあっても良いと思います。3号制度は雇用されていない人をいわば準会員の扱いにしていますが、これ自体が公平かどうか疑問があります。

年金は(税金もですが)どのような見方でも公平、という制度はないのではないでしょうか。
所得比例を全廃して全員定額保険料・定額受給が公平、という考え方もできます。公平性では最もシンプルかと思いますが、いろいろな問題が生じてしまうため、こういう制度提案は今のところ見たことがありません。

どのような公平性を選ぶか--言い換えれば、どの公平性を選ばないか、ということだと思います。

投稿: kiriko | 2014.07.06 18時12分

以前のコメントに

>厚生年金は経済単位である世帯を単位に設計されています。世帯単位か個人単位かという意見の違いはあり得るでしょうが、専業主婦を前提としているなどということは関係ありません。<

とありましたが、
「第3号被保険者制度の見直しについて - 厚生労働省」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001q0wz-att/2r9852000001q11t.pdf
には

==========
国民年金制度発足時(昭和36年)は、厚生年金が世帯単位の給付設計(夫名義の年金で夫婦2人が生活できるような給付設計)となっていたことを踏まえ
==========

とあり、「夫名義の年金で夫婦が生活」とは、妻が専業主婦であることが了解事項ではなかったでしょうか。
制度上は第3号に男女規定はなく、現在では2号共働き夫婦も多くなっていますが、厚生年金制度の初期設定は「被雇用者の妻は専業主婦」を想定していたと考えられます。

投稿: kiriko | 2014.07.06 18時42分

もう終わりにしたいと書いたのですが、その後いろいろ書かれているようですので、もう一度だけ、簡潔に。。。

>厚生年金適用拡大に反対するのが。。。第3号の非正規労働の主婦であることはご存知かと思います。
>約130万円以内に抑えて扶養から抜けないほうが得
130万円の壁の問題はこれを超えると2号ではなく1号になるというケースが問題です。これは現実にどのくらい起こり得るか(すなわち週30時間働かずに年収130万円超えるケース)疑問ですが、平成28年改正で実効上無くなるといってよいでしょう。適用拡大の場合についてもそうですが、2号になる場合は将来の年金が増える、傷病手当金の対象になる等のメリットを宣伝して意識改革を図るべきです。誤解がはびこっている大きな原因の一つは、就業制限を引き起こすから3号制度(や配偶者控除)はなくすべきだと、廃止論者が宣伝に利用しているからだと思います(なぜか昨今マスコミもそれに同調し壁を問題視する報道が目立つ)。そのため超えると損と思い込んでしまう人がでてくるのです。
>公平性について
本当に(実感を持って)そう考えられていますか?次の場合を考えてみてください。もし3号制度が変わるとすると、十中八九、2分2乗法になるでしょう(私は個人的には反対ですが)。これは夫が40万円得ている専業主婦世帯の場合、20万円づつ所得を分配し2人とも2号とする。報酬比例部分も二人に分けて支払うというものです。年齢差を無視すると保険料も年金も夫婦合計では現在とは変わりません。また20万円づつの共働き家庭とも同じです。厚生年金に加入しているのは2人です。これは不公平ですか?不公平とするとどこが不公平なのでしょうか。もし不公平ではないとすると、報酬分割前は不公平だったのが、分割しただけでなぜ公平にかわるのでしょうか。

>所得比例を全廃して全員定額保険料・定額受給が公平、という考え方もできます。
公的年金など必要ないという考え方もあり得ます。日本の社会保障制度のもとになっている考え方を否定するのは自由です。ただその場合、共通基盤で議論することはできません。

>厚生年金制度の初期設定は「被雇用者の妻は専業主婦」を想定していたと考えられます
何をおっしゃられたいのか、正直わかりません。ここに書いてあることは私が最初のコメントの(3)で書いたことと同じことです。
私の発言は”妻は家庭に入って夫に扶養されればよいという考え方が強かった”という記述に対して、(そういう考え方が強かろうが弱かろうが)年金の制度には関係ないという趣旨です。

・・・簡潔にはならなかったですね。

投稿: cedar | 2014.07.07 21時33分

cedarさん

「これで止めたい」とおっしゃったのですから止めてください。

2014.07.06 16時06分以降の私のコメントはcedarさんへの返事ではなく私個人の考えの覚書です。

今後は年金(3号含む)問題は新たなエントリで書きたいと思います。いつになるかわかりませんが。
そちらに再度コメントしていただくのは構いません。

※脱字で変な文になってしまったので訂正して再度投稿しました。失礼しました。

投稿: kiriko | 2014.07.08 14時27分

kirikoさん

>「これで止めたい」とおっしゃったのですから止めてください。

了解しました。
私の発言を直接引いて反論、批判するのもやめてくださいね。

投稿: cedar | 2014.07.08 17時59分

cedarさん個人の所感・捉え方に反論するつもりはありません。

一般的に出されている意見(3号が不公平か公平か、今後の年金制度のあり方等)について私なりの考えを書いていきます。

投稿: kiriko | 2014.07.08 22時19分

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