文化・芸術

2011.06.28

福岡県立美術館

棟方志功展をやっている福岡県立美術館。
市立美術館や博物館より地味で、これまであまり行ったことがなかった。

昭和30年代に県立文化会館として作られたらしいので、建物は古い。

中庭に野外音楽堂がある。日比谷野音の小さいの、みたいな。
館内の休憩コーナーから見ると、窓枠がガクブチの効果になって面白い。

Shikou85

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棟方志功展--「祈りと旅」

雨の日曜日、福岡県立美術館で「棟方志功--祈りと旅」を観た。
棟方志功の板画展に行くのは3回目。
私の好きな「二菩薩釈迦十大弟子」「華狩頌板壁画」を観ることができた。

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2008.06.28

映画「靖国」その後

ひと頃大騒ぎになった映画「靖国 YASUKUNI」。
5月に東京で上映され、その後各地で静かに上映されているようである。

福岡でもやりますよ。
もちろん上映館はココ。福岡でマイナーな映画といったらココである。
(こういう宣伝はしないほうがいいのかな。でも今さら映画館にイヤがらせする奴もおるまいし。あ、そもそもこのブログでは宣伝効果ないってか)

「靖国」公式サイトも復活したようだ。
騒ぎによって上映を取りやめた劇場もあるが、逆に上映に名乗りを上げたところもあり、もしかして当初予定より地方の上映が増えたかも?

しかしまあ、助成金に絡め、いろんなクレームが出ること出ること…
「内容が中立でない」「反日だ」「歴史の事実に反する」「刀の説明が間違い」「撮された人の肖像権」「神社が許可してない」「刀匠がイヤだと言っている」「助成金適用可否を決める審査委員が政治的」

アホらしいレベルのもあるが、映画の重要な部分を占める刀匠が「私の出演場面を削除してほしい」と語った“らしい”話は、心配ではあった(ある)。
法的に問題ないとしても、多大な協力をしてくれた人に「出さないでくれ」と不快感を示されることは、監督・製作者としては辛いと思う。
刀匠のわだかまりが解けてくれたなら良いのだけれど。

*  *  *

だが、わだかまりが解けないなら、それはそれで仕方ない。
製作者(監督)は、取材対象者のために表現するのではないから。
表現によって他者が傷ついたり不快感を持ったりするのは致し方ないことだ。
「思っていたような映画でない」「自分が批判されている(ように見える)」「作品をネガティブに受け取る人がいる」…そのようなことに全部対応して「みんなに喜んでもらえる」表現しかできないとしたら、表現者の敗北だと思う。
(人権侵害など、不当に傷つけるべきではないが)

*  *  *

もう一つの問題として;
「刀匠の不承知」を取り上げた有村議員の行為には不審を抱かざるを得ない。
国会議員がかような問題に介在すること自体がおかしいのだ。
「この映画を潰してやる」意図があったとしか思えない。

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2008.04.05

稲田朋美議員の釈明

映画「靖国 YASUKUNI」
一部国会議員の要求で公開前に試写会を開いたことについて。
その国会議員の釈明がここに載っていた。

「映画『靖国』の試写は事前検閲ではない」稲田朋美議員の訴え
(JanJan News)

稲田 週刊誌の報道を見て、政治性があることや日本の映画であるかどうかといったことを検証するために、この映画を見たいと文化庁に言った。公開の前に見せろと要求したことはない。私たちの勉強会に文化庁が借りてきて映画を見せるということになっていた。

なーんだ。公開前に試写会しろと要求したんじゃなくて、「自分たちだけにこっそり見せろ」と文化庁にパシリをさせようとしたのか。

しかし…「公開前」でなくていいのなら、
な ん で 「文 化 庁」 に 見 た い と 言 う ん だ ?

映画を見たければ、配給会社に「どこの映画館で、いつから上映するんですか?」と聞けば済むだろうに。
そして、一般市民と同様に料金を払って見れば良かったのに。

「公開の前に見せろ」と言ってなければ事前検閲ではない、という理屈が通るのなら…

発売前の週刊誌や月刊誌や単行本を「私たちの勉強会に借りてきて見せろ」と出版社に言っても事前検閲ではないと。

オンエア前のTV番組を「私たちの勉強会に借りてきて見せろ」とTV局に言っても事前検閲ではないと。

「発売(放映)前に見せろって言ってないもん。ただ、見たいって言っただけだから」

orz____orz____orz____

なんかもう、稲田議員にかかると「検閲って言ってないし公式文書もないから検閲ではない」ってことになりそうだ。

ただのオバサンやオジサンでない国会議員が言っている、ということをわかっているのか。
ただのオバサンである私が文化庁に電話して「助成している○○○って映画、あれ、私の勉強会で見たいのよ。フィルムでも借りてきてくれる?」と言ったところで、「もうすぐ公開されますから映画館に行って見てください」と言われるだけであろう。
同じことを言ったら職員が「ハイ、やります」と対応する…対応させられる力を持っているんだよ、国会議員は。

声のデカイもん勝ち、力のあるもん勝ちって、本当にヤでござんす。

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2008.04.02

税金の無駄遣いとは?

昨今、世間には「税金投入」をヤリ玉に上げる「税金の無駄遣い許せん〜〜」弾を炸裂させる人がいる(あ、私のことか)。

それはそれとして(笑)

一部国会議員が映画「靖国 YASUKUNI」を問題視したのも、この映画に芸術文化振興基金から助成金(=税金。一部は民間から拠出)が出ているからだ。
その額750万円。なんと、国会議員ひとり1年間の報酬の約半分である。

芸術文化振興基金は、映画、演劇、音楽、舞踏、美術、伝統芸能、文化財保存などの活動に助成金を出している。1活動あたり数十万円もあれば2,000万円もある。助成される件数は年間800くらいだ。

助成の応募には資格が必要で、応募した活動は審査委員が評価して助成を決める。

【資格】

1. 芸術・文化に係る活動を行う団体または個人であること。
2. 応募する活動の主催者であること。
3. 特定の企業名等を活動名に付ける、いわゆる『冠公演』でないこと。
4. 慈善事業への寄附を目的として行われる活動でないこと。
5. 宗教的、政治的な宣伝意図を有する活動でないこと。
6. 文化庁の補助金や請負費等が支出される活動でないこと。

【審査の評価要素】

ア 活動の目的及び内容が優れていること
イ 活動内容が具体的であること
ウ 活動が社会的に開かれたものであること
エ 今後の発展性に期待が持てること
オ 予算積算等が適切であること
カ 活動内容が当該団体等の過去の実績等から推測して実現可能であること
キ 芸術団体の運営及び経理が適正であること
ク 助成の緊要度が高い活動であること

以上は芸術文化振興基金のサイトより抜粋。
(ほかに部門ごとの条件が多少ある)

稲田議員らが問題にするのは【資格】の5.(宗教的、政治的な宣伝意図を有する…)あたりだろう。

しかし、映画「靖国」は、靖国神社PRでないのはもちろんだけど、「反靖国」PRとも言えないじゃあないかな。試写を見た国会議員には「反靖国宣伝と思わなかった」人もいるし。
政治的に意見が分かれる問題(要するに南京事件)を伺わせる場面があるからといって、政治宣伝だと断定するのもおかしい。
(それなら「ダムに沈んだ村」を描いた映画は「ダム建設反対の政治宣伝」か? 100年前に海外に渡って心理学を学び、働いた女性を描いた映画は「ジェンダーフリーの政治宣伝」か?)

記録映画は社会性を帯びるものだし、そこに「政治的」をこじつけようと思えばいかようにもこじつけられるんじゃないだろうか。それで「政治的だからダメだ」と言い出したら、記録映画に助成できなくなる(いや、記録映画に限らない。芸術・文化活動には作者たちのメッセージがあるものだ)。

上記の「応募資格」「評価要素」を見ると、あくまでも芸術・文化活動を主体にしていること、しかしながら資金に恵まれない活動を支援しようという主旨だと思える。

稲田議員らは「助成金の使い方が」と言うのだが、経理や使途に不正もないのに、内容がどうこうと言って助成金を返還させるのはそれこそ表現の自由を侵すものだろう。芸術文化振興基金も、助成金を返還させる理由はない、という見解だ。

とすると…
せっかく助成金を日本国の税金から出したというのに、その映画を日本国内で見られないという、

なんという税金の無駄遣いだ!

ってことになりかねないんだが。

ああ、やっぱり「税金の無駄遣い許せん〜〜」で終わったじゃないかこのエントリも。

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2008.04.01

映画「靖国」上映中止が広がる--泣く子と地頭効果

どうやら、「泣く子と地頭」効果が波及しているようで…。

 中国人監督が撮ったドキュメンタリー映画「靖国」をめぐり、公開日の4月12日からの上映を決めていた映画館5館すべてが、31日までに上映中止を決めた。
(asahi.com 2008年03月31日23時10分)

こんな調子では、本当に「国会議員が問題視して、日本国内では一般公開できなくなった映画」になってしまいますぞ。
検閲の意図は無くても効果は出る(2008.3.19)

でも、海外の映画祭などではすでに上映しているんだよね(ベルリン、釜山、香港)。
まさか海外まで泣く子と地頭が出張するわけにもいくまいが。

*  *  *

この映画、ナレーションや説明が非常に少ないらしい。
南京事件はどうだったこうだったと断定するものでもないらしい。
だから、見る人によってどうにもとれる映画だ、という批評があった。
( 松沢呉一さん 靖国のみかた

ふーん…それは見てみたいって気になる。
海外でしか見られないなんてことになったら悲しいな。
(そして情けない。日本てなんて狭量な社会なんだろう、と宣伝するようなものだし)

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2008.03.19

検閲の意図は無くても効果は出る

「政治的に中立でないとカネは出さん」…の傲慢と弛緩 の続報。

映画「靖国 YASUKUNI」の上映を予定していた東京の映画館のひとつが「迷惑がかかる」として上映とりやめ。
(朝日新聞、東京新聞

稲田議員、「検閲の意図は無い」とのことだが、「効果」は出てきたということか。

昔の人はこんなことを言った。

泣く子と地頭には勝てぬ

泣く子と地頭を兼ねている人には勝てねぇってかー。
あぁ、やだねぇ。

映画内容の善し悪しは、見てから議論評論すればいいじゃないの(あくまでも「言論」ですべし)。
「国会議員が問題視して、日本国内では一般公開できなくなった映画」にでもしたいんですか? 泣く子ならびに地頭様方。

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2008.03.14

「政治的に中立でないとカネは出さん」…の傲慢と弛緩

ちょっと前から気になっているニュース。

映画「靖国 YASUKUNI」

…「政治的中立性に問題がある」と、一部国会議員が一般公開の前に試写会を要求。
試写の後、「助成が適正だったか検討したい」と話す。

asahi.comの魚拓「国会議員横ヤリの「靖国」試写会に80人 偏向指摘も」
(2008年3月12日)をご覧ください。

この要求をした国会議員(稲田朋美議員ら)の傲慢さには恐れ入る。

「政治的中立性に問題がある」って、この方々は政治的中立性を正しく判定できる神様ですか?
自分だって全然「中立」じゃないじゃん。ある思想信条があって議員になり、思想信条に基づいて議員活動しているんでしょ?
自分らの思想信条は、一般市民の表現活動(によって発現される思想信条)に優越し、助成金出すの出さないのの権限を発動できると考えているのかと。
独裁国家にはありがちだけどね。こういうのは。

それと、この人たちは自分が「常に」政権与党にいて力を持っていられると思っているのかな。実態としては小泉郵政選挙のバブル票で当選したってとこだろうに。
今後政権交代なんかがあって、違う考えの人が内閣つくる可能性もあるのに。

もしも彼らと異なる思想信条の人が首相や文科相になって、「靖国を支持するような、中立でない活動に助成金は出さん」と言ったらどうなのか。
「そうなったら、それは当然受け入れる。権力を持つとはそういうことだ」とまで考えているのだろうか。

教育基本法改正に関して小熊英二氏が語っていたことを思い出す。

教育基本法改正 インタビュー(下)

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2005.09.04

インゴ・ギュンター展--地球がいっぱい

gunther 九州大学大橋キャンパス(旧・九州芸術工科大)で「インゴ・ギュンター展 地球108の顔」を見た。

環境汚染、経済力、平均寿命、テレビや携帯電話や自動車の普及率…。さまざまなデータを地球儀に表現して、それが108個。
108は言うまでもなく人間の煩悩の数である。作者のインゴ・ギュンターさんはドイツの人だが、企画したのは「九州大学ユーザーサイエンス機構 子どもプロジェクト」なので、作るなら108で、と思ったのだろう。
暗い会場にたくさんの地球が浮かんでいる(ように見える)のが幻想的だ。

おもしろかったのは「80言語の地球」。各地域の日常語で「地球」を意味する言葉が、人口に応じた大きさで書かれている。 デカい「地球」の文字の右横に、中くらいのサイズの「地球」の文字。前者は中国語、後者は日本語だ。中国でも地球は地球なんだね。この文字で(読み方は違うが)意味が通じるのは日本と中国だけなのに、近年とみに仲が悪いんだからなあ。まあ、何かと近い者同士が仲が悪いのは世の常だが。
英語のearthは北米大陸で大きく鎮座しているものの、分布は少ない。むしろ「テラ」系が多い。英語はヨーロッパ語の中では特異なのかも。
しかし、おもしろがれるデータは多くない。「第二次世界大戦後に平和な国」はとっても少なく(日本はその数少ない国のひとつだが)、貧困や環境汚染の深刻さが目立つ。

この展示はここでしかしないのだろうか。各地で開催してほしいものだと思う。

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